上富良野町郷土館(かみふらのちょうきょうどかん)

1919(大正8)年に建設の旧上富良野村役場庁舎をモデルになっているそうで、レトロ感が漂う。
2階建ての館内は、上富良野町の歴史の展示が豊富。

1897(明治30)年4月12日、三重県からやってきた人たちが、楡の木の下で野宿したのが、この地の開拓の始まりとされている。野宿していた時の様子は、上富良野町郷土館の展示で知ることができる。
いまは広大な土地を眺めることができるが、原野を開拓することだけでも大変な苦労だろうし、そのうえ『泥流地帯』拓一のような人たちが、十勝岳噴火による泥流被害を乗り越えてきたことを思うと、まったく頭の下がる思いになる。(2022年4月撮影)

『泥流地帯』の石村家は、こんな家だったんだろうか?と想像できる。

十勝岳噴火の被害と復興の記録が展示されている。
写真で見ると「本当にすべてが破壊されたんだな」という感想しか出てこないほど。

これは泥流被害で亡くなった日新小学校の生徒さんと先生のご家族の名前が書かれた木版。
別の場所に建てられた日新小学校の屋根裏に置かれていたそうだ。
復興の歩みを見守ってくれていたのだろうか?

写真と文の提供・神楽岡マイさん


「……じっちゃんたちが開拓した時、一本々々木を伐り倒してな、その度に、空がひろがっていくのを見て、歓声を上げたっていうじゃないか。そん時の苦労を俺はな、硫黄臭い土に鍬を入れることで、味わってみたいと思うんだ。……」

『続泥流地帯』[村葬]より

この上富良野町郷土館は上富良野駅から南に1kmぐらいすすんだところにある(隣が図書館)。
入館料は無料で、駐車場有。
訪れる際は事前に開館日を調べていかれることをおすすめする。

2023(令和5)年4月1日(土)から同7月21日(金)まで、リニューアル工事のため休館です。
「郷土館リニューアル工事に伴う休館のお知らせ」
(郷土館内部の写真掲載については、上富良野町企画商工観光課による許可済)。

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